咀嚼嚥下(そしやくえんげ)障害とは、飲食物の咀嚼や飲み込みが困難になることをいい、口腔、咽頭、喉頭、脳の疾患や加齢によることが原因となります。
嚥下は咀嚼した食物を舌を使って咽頭へ送り、食道へ送り込む過程をいいます。その時、軟口蓋(上あごの正中奥の部分)が挙上することで、口腔と鼻腔が遮断され、喉頭蓋という弁で気管にフタをします。同時に嚥下の瞬間だけ開く食道へと食物を送り込みます。この複雑な動作に関わる神経や筋肉に障害が生じた場合、嚥下障害となります。
これらの症状の発現は、病弱の方や、高齢の方、また脳卒中などの後遺症がある方などで見られることがあり、摂食嚥下障害の可能性が考えられます。
咀嚼嚥下障害があると食事を摂ることが困難なため、体重の減少、低栄養や脱水になり、さらには肺炎(誤嚥性肺炎)を引き起こします。
また、加齢的要因により嚥下咀嚼障害が強くなりますので、特にチェックリストの1番から5番に当てはまった人は、早めの検査、予防が必要です。